――均整術を使った誰にでもできる病気の治し方――
異常傾斜圧が病気の原因というお話をしましたが、
この異常傾斜圧を取り除くことこそが、病気を治療することにつながります。
非常にシンプルなことです。
ただし、あまりにも病気に現れた現象そのものに注目しすぎると、
この原因を取り除くという事がおろそかになってしまいます。
傾斜圧がかかる場所というものは、いくつか決まっています。
これは、歪んでいる場所や体型などにもよりますが、例えば前かがみの人は、
体の前の部分ですと、つま先、膝、鼠蹊部(そけいぶ)、大胸筋など、
体の後ろの部分ですと、脊椎のC4,T5,L1,S4などに傾斜圧がかかります。
その部分に緊張があったり、歪みがあったりするのです。
もし、この前かがみの人が膝が悪くなった場合、
病院では膝を診ますが、均整術では上記の傾斜圧のかかっている部分を調節します。
調節とは、簡単に言うと硬くなっているものを柔らかくほぐしていくことです。
そうすると、傾斜圧がなくなり歪みが解消されます。
その結果、痛い膝を調節しなくても、膝周辺が柔らかくなり痛みが止まります。
これは、膝だけでなく、肩の痛みや、腰痛などでも同じことが言えます。
ですので、病気の予防としては、傾斜圧を取り除き、異常傾斜圧にしない、
もし、異常傾斜圧になってしまい、病気の症状が表われたのなら、
その緊張や歪みを取り除く必要があります。
それが、三起均整プログラムの方法です。
軽度の傾斜圧でしたら、簡単な体操、脱力を意識したりすることで
改善していきます。
異常傾斜圧のない人の背骨の状態は上の画像ように、
背骨を伸ばした時にS字状になっています。
これが正常の状態ですが、例えばヒールの高い靴を日頃から履いている人は、
S字状ではなく、まっすぐになりすぎる傾向があります。
このように、日頃の生活習慣により、
偏った姿勢や筋肉のこわばりが積み重なって骨の形状も変わるのです。
傾斜圧により体が歪んでくると、姿勢が悪くなります。
そして筋肉が緊張して硬くなり、中にある神経や血管を圧迫し、
血液の流れを悪くして痛みが生じます。
さらに姿勢が悪くなり、内臓にまで傾斜圧がかかると、内臓の病気にもなります。
また、女性は傾斜圧によって女性ホルモンのバランスや自律神経も崩れやすくなり、
女性特有の病気の原因にもなります。
このように傾斜圧から生じる危険は少しでも早くに対処していく必要があります。
均整術は、骨格や筋肉、神経に刺激を加えて、
この傾斜圧を取り除き、均整のとれた健康な体へと導く方法です。
体のバランスや可動性、強さ、弱さがつり合う理想の体を目指します。
体調が崩れやすくなったり、体のゆがみを感じている方は、
プログラムを生活に取り入れることで将来の病気の予防にもなります。
病気の予防だけでなく、病気になってしまったら、
正しい治療を行うことを心がけていただきたいです。
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